ワイズエッジからのメッセージ

本物の経営を目指す方へ

会社は、おおいに繁栄している時期があっても、その状態が永遠に続くことはありません。何もせずに手をこまねいていれば、ピークを過ぎたあと、毎年確実に傾いていき、やがて潰れます。

 

とくに、強力な競争相手が現れたり、代わるべき商品やサービスが現れたり、流行が去ったりすることで、「儲からない構造」に陥ってしまえば、全社員をあげてどのような努力をしても、今までの成功体験に縛られている限りは潰れてしまいます。

 

なにもニヒリズムを振りかざしているのではありません。それが現実なのです。経営の世界とは、「努力は必ず報われる」という根性論や「愛がすべてを救う」といったセンチメンタリズムが通用する世界ではありません。

 

だからこそ経営者がやらなければならないことは、社員にはっぱをかけ努力を強いることでも、家族主義をモットーとすることでもありません。 事業を継続・成長させるために、絶対に欠かすことができない「経営決断」を、業績が好調なときにこそ行うことなのです。

 

企業も人間と同じように、メスを入れられる体力が残っているうちに、手術をするという重大決断を行うことが一番大切です。決断の時期を誤れば、病状が進行してしまった患者に手術しようとしても、メスを入れることすらできず、 縫合して死を待つだけになるのです。分岐点を過ぎれば、いかなる努力も幸運も、無になってしまいます。

 

経営判断の時期を誤るな

実はかつて、私自身が二代目として会社経営を行っていた社長として、このワナに陥り会社を倒産させるという失敗をしました。

 

そもそも私が経営者として未熟であったことは間違いのない事実です。しかし、もっと重要なことは、経営者として「分岐点」および「経営決断」に気づくのが親子揃って遅すぎていたという事実です。

 

経営者はつい、目の前の商売、ビジネスにとらわれ、その回復や改善に執着しがちですが、経営者が取り組むべき最重要課題とは、事業構造と経営基盤を中長期的に変化させていくための経営決断なのです。

 

ところが、その決断を実行するデッドラインは想像以上に早い時期にやってきます。 私の場合、そのことに気付いたのが、傾きがどうにも止まらなくなってしまってからだったことは、あまりにも残念なことでした。

 

嵐の海を進む船に例えて言うなら、傾きが少なければすぐに元に戻りますが、ある一定以上傾いてしまうと、復元することができずに転覆し、やがて船は沈んでいきます。

 

ある一定の角度を越えて傾いてしまった船は、どんな凄腕の船長をもってしても、どうにもすることができません。どんなに悔やんでもどうすることもできません。

 

船を存続させるために船長ができることは、「その角度まで船を傾けないこと」これに尽きるのです。

 

そのために船長は、晴天時に、船の性能をあげる、積み荷のバランスをとる、船員の訓練をするといった事前準備を十二分に行うと同時に、早期に嵐の発生を知り針路の変更をするという判断を行うことも必要となります。

 

おなじように企業の経営者も、好調時にこそ重大な経営決断をする必要があります。創業者社長であっても二代目や三代目社長であってもその必要性は変わりません。

 

私は自らの失敗を通じて、最適な時期に必須の経営決断をしないことの恐さを知りました。 しかし、かつて社長であった私に、この経営決断について教えてくれる人は誰もいませんでした。

 

「動的安定経営」の実現を!

だからこそ、自らの経験をもとに、企業を衰退の危機から救い、成長回路を起動するために絶対に必要な「動的安定経営」を生み出したのです。

 

そして、企業経営失敗の代償は大きく、経験しないに越したことはないからこそ、いま私は「動的安定経営」を実現する3つの決断について経営者に伝えずにはいられないのです。経営者であれば誰でも、この決断を行ってもらいたい。

 

株式会社ワイズエッジ

代表取締役 清水泰志

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